石器文化研究会第304回例会について、お知らせします。
石器文化研究会第304回例会
日時:2026年5月30日(土) 開場12:45 13:15から総会・例会開始
場所:早稲田大学 早稲田キャンパス、7号館3階307教室
※大隈公銅像の横が7号館です 早稲田キャンパス – 早稲田大学
東京メトロ 東西線 早稲田駅から徒歩5分
東京メトロ 副都心線 西早稲田駅から徒歩17分
JR 山手線 高田馬場駅から徒歩20分
西武鉄道 西武新宿線 高田馬場駅から徒歩20分
発表者:鯉沼来人さん(早稲田大学大学院修士2年)・岩丸晶太さん(早稲田大学大学院修士1年)
<鯉沼来人さん>
タイトル:「代官山期」再考
概要:代官山遺跡発掘調査、そして砂田佳弘氏による代官山技法の定義が行われ40年近くが経過している。代官山技法の設定以降、相模野台地L1H上層相当に生活面を持つ細石刃石器群で同様の特徴が見られる石器群が検出される。
当該石器群は「代官山型細石刃石器群」と総称され、また、それら石器群が組成する当該期が「代官山期」と設定される。代官山型細石刃石器群は、古本州島においても最古級の年代値を持ち、野竹・休場型の細石刃石器群とも層位的な差をもって出土するため、古本州島最古級の細石刃技術として位置付けることができる。
代官山型細石刃石器群の特徴として、黒曜石に依存し、また、遺跡内に原石を搬入し大量に細石刃を生産する傾向がある。結果的に黒曜石製の細石刃と残核と細石刃が多量に出土する一方、非黒曜石製の石器や削器、掻器といった加工具の組成が僅少となる。代官山型細石刃石器群のみが構成する時期区分を設定すると、細石刃技術に偏重した道具利用が行われる時期・集団が想定される。
こうした想定をどのように評価するか、先行する尖頭器石器群との関係も射程に入れ、考察を行う。
参考文献:
砂田佳弘1988「相模野の細石器−その発生と展開について−」『神奈川考古』24, pp.31-64, 神奈川考古同人会
鯉沼来人 2026「相模野台地周辺地域における細石刃石器群出現期の技術運用 -代官山型細石刃石器群の分析から-」 『溯航』 44, pp.3-16
<岩丸晶太さん>
タイトル:立川ロームⅩ層石器群の石刃技術ー量的データに基づく評価の一試論ー
概要:
関東地方においては、石刃や石刃素材のナイフ形石器が遺物包含層最下部である立川ロームⅩ層段階から既に存在していたことが知られている。立川ロームⅩ層は日本列島の後期旧石器時代開始期にあたり、そこから検出される「Ⅹ層石器群」の実態を明らかにすることは、後期旧石器文化の成立を語るうえで必須の課題である。しかし、自然層序・文化層の区分に関する問題も絡んで、Ⅹ層石器群への評価は定まっていない。
本発表では、当該期の石刃について量的データを用いて分析することで、従来の定性記述とは異なる視点を提示する。石刃技術の成立、立川ロームⅩ層段階の実態把握は、後期旧石器文化の成立にも直接的に関係する議論である。こうした議論に向けて、変異・多様性の大きなⅩ層石器群中の石刃を扱うための新たなアプローチを導入することが目標である。
参考文献:
安斎正人 2003『旧石器社会の構造変動』, 310頁, 東京, 同成社
須藤隆司 2017「石刃技術革新-日本列島における「真正な」石刃技術の成立
過程-」『理論考古学の実践Ⅱ』安斎正人編, 91-113貢, 東京, 同成社
中村永友・小西貞則 1998「情報量基準に基づく多変量正規混合分布モデルの
コンポーネント数の推定」『応用統計学』,27(3): 165-180貢
野口淳・渡邊玲 2018「石器形態研究の新地平:幾何形態測定学、三次元計
測、数量化」『考古学ジャーナル』,708: 20-24貢
スケジュール
12:45~ 開場
13:15~13:40 総会
13:45~14:30 鯉沼来人さん 45分
14:30~15:00 質疑
15:00~15:10 休憩
15:10~15:55 岩丸晶太さん 45分
15:55~16:25 質疑
16:25~17:00 近況報告
17:00頃 懇親会(会場調整中)
会員ではないこのサイトの訪問者で入会の前に例会を体験してみたい方の参加も歓迎しますので一考下さい。
会員以外の参加希望者は、「kanrinin@sekki.jp」へ所属、氏名を記載してメールで連絡お願いします。但し、会場の都合でご参加できない場合もございますことをご承知おきください。